久々の更新です。
今回はポモドーロ・テクニックについて書いてみます。
ポモドーロ・テクニックはクリエイターが生産性を向上するための手法として、いろいろなメディア、ブログで紹介されています。
実は、ポモドーロ・テクニックを使って時間管理するのは今回初めてではなく、数年前に短い期間ですが試したことがあります。その時は個人的には自分の仕事(Web/アプリ開発)には合わないと感じました。今回再び試してみて以前とは違う気づきがあったのでブログにまとめます。
過去に自分に合わないと感じた点
僕はソフトウェアエンジニアで、Webサービス、iOSアプリの開発を行っています。仕事としては、要件決め、設計、技術調査、プログラミング、テストが主な作業になります。
要件を決めたり、設計する作業は「何を作るか」を決める重要な仕事になるのですが、仕事時間の大半はプログラミング(デバッグ含む)に費やしています。
過去にポモドーロ・テクニックを試してみて、自分の仕事には合わないなと感じたポイントは「プログラミングをするときに集中を途切らせたくない。」ということでした。
25分毎に作業を中断するため「せっかく集中して作業できているのに中断するのはもったいない。」「一度、切れた集中を戻すのには時間がかかる」という考え方が自分の中にありました。
今回再びポモドーロ・テクニックを試そうと思ったきっかけ
やりたいこと/やるべきこを詰め込みまくっていたので、何かしら工夫が必要だと感じていろいろ試し始めた
- 受託開発の仕事
- 読書(技術書含む)
- 英語学習
- 定期的な運動
- 自分のアプリ開発 などなど
ポモドーロ・テクニックは自分には合わないと決めつけていたものの、技術のキャッチアップや、読書、自分のアプリ開発などやりたいことがたくさんある中で、時間管理というものをあらためて工夫し始めていました。例えば、読書やアプリ開発も前回読んだ/作業したときから間隔が空きすぎると、内容を忘れてしまって、まず思い出すのに時間がかかるので、2日に1回、週に1回など定期的に時間をとるようにしています。
特に、技術書を読む、英語学習などは、1回に多くの時間をかけるよりも少しずつでも毎日継続するほうがいいので、1日のうちに15分、30分、1時間など時間を決めてやっています。あとダラダラしないためにも、タイマーをセットして時間で強制的に区切るようにしています。
タスクを切替えるときに時間に余裕を持たせていないと、心理的にタスクに追われている形になるので、切替えの時間を5分持たせるようにしてみたら、あれ?これポモドーロ・テクニックみたいになってきたな。だったら、もう一度、ポモドーロ・テクニックをちゃんと試してみようというのがきっかけになります。
エンジニアのみなさん、ポモドーロ・テクニックをおすすめします!
「ポモドーロ否定派」だった僕ですが、今や、完全に「ポモドーロ肯定派」に宗旨変えしました。
エンジニアの視点で、ポモドーロ・テクニックのここがいいよという点を挙げてみます。
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時間を区切ることで集中力が引き出される
- 人間、不思議なもので時間が制限されると、時間内に終わらせようと集中するんですね。タイマー1つでこの効果が得られます。騙されたと思って試してみてください。
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こまめに休憩をとるので一定期間を通してみると、集中力を高く維持できている
- 休憩なしで食事もとらずに、何時間もぶっつづけでプログラミングをしたことありますよね?僕もしょっちゅうやってました。これ、すごい捗っているようにみえても後半は思考力も落ちているし、翌日は反動でコードを書く気になかなかなれなかったりします。一瞬、集中力をピークにもってこれても、ムラがあるのはよくないですよね。 ß
こまめに休憩をとることで、結果として、1日を通して集中力が高めの状態を保てるし、数日〜週単位でも安定した集中度を維持できるという感触を得られました。
- 休憩なしで食事もとらずに、何時間もぶっつづけでプログラミングをしたことありますよね?僕もしょっちゅうやってました。これ、すごい捗っているようにみえても後半は思考力も落ちているし、翌日は反動でコードを書く気になかなかなれなかったりします。一瞬、集中力をピークにもってこれても、ムラがあるのはよくないですよね。 ß
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中途半端な状態で休憩をとることで、集中状態にすぐに戻れる
- プログラミングに限らないですが、25分で予定した作業がきっちり終わることはそんなにありません。「あとはコンパイルして、テストしてOKだったらコミットして終わり。キリがよくなったら休憩にしよう。」という考えがちですが、あえてキリが悪くても休憩してしまいます。そうすると、キリが悪いのに休憩をとる = すっきりしない状態 = おあずけ状態になっているため、タスクを再開したときにすぐに集中した状態に戻れます。
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無駄な脱線がなくなる
- コンパイル待ちのときにSNSを見たり、ついスマホを触ったりすることも減りました。LINEにメッセージ来てたから返信しなきゃと頭の中をよぎっても、休憩のときにすればいいから今は集中しようとコントロールできます。
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ハマり続けない
- プログラミングしていると、たまにハマりますよね。コンパイルエラーの原因がわからなかったり、ライブラリの使い方がよくわからない、バグの原因がわからないなど、気づいたら1時間くらいハマってたということは経験ありますよね?ポモドーロ・テクニックでタスクを進めるようになって、大ハマりが減ったという実感があります。
- 一度休憩をはさみ、冷静になると問題があっさり解決することがあります。プログラマあるあるの1つとして、「夜中に時間をかけても解決できなかった問題が、翌日の朝にあっさり解決した」というのがありますが、これと似たようなことをポモドーロのサイクルの中で経験しました。おそらく頭のなかで無意識のうちに整理されているんでしょうね。
- 他のタスクに切り替えやすい。時間を忘れて問題解決に没入していると、タスクの優先度を変えるといった切り替えがなかなかできません。やるべきことが3つあって、2つ目に難しい問題が発生した場合、2つ目の問題解決に全時間を投入するよりも、一旦、2つ目は置いておいて3つ目を進めておくほうが全体としてはいいですよね。休憩を挟むことでこの視点をもつ余裕がうまれます。
ちょっとした工夫
その他、自分がやっているちょっとした工夫です。
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物理的なタイマーを使う 僕はスマホアプリやPCのアプリではなく、キッチンタイマー(バイブ機能付き)を使っています。
スマホアプリの場合、操作するときに通知が目に入って、そこから脱線してしまうこともあるので、あえて物理的なタイマーにしています。残り時間を意識できたほうがいいのでタイマーをスタートさせたら視界に入るところに置いています。 -
タスクも休憩も延長してOK
- 中途半端でも休憩をとる(上記3)で書いたことと矛盾しますが、時間を延長してもOKです。時間厳守でやりすぎると息苦しくなるので。でもダラダラ延長するのはよくないです。自分の場合はタイマーを設定して、時間を決めて延長するようにしています。3分延長して終わらなかったら、ちゃんと休憩しようといった感じです。
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自分がまとまった時間コントロールできるときでないときはあきらめる
- クライアントのオフィスで作業する場合など、お互いに質問したりするような状況ではうまくコントロールできないので、いさぎよくあきらめて、ポモドーロOFFデイにします。
まとめ
フロー状態、ゾーン状態といった極度の集中状態に入るといったのとは逆の状態にあるのかなと思います。1つ上の視点で全体のコントロール感を持ちながら、平均的に集中状態を高めに保つ方法といった感じでしょうか。いろいろな書籍もでていてまだまだ工夫の余地がありそうなので、いろいろ試していこうと思います。
ひとまず、ポモドーロ・テクニックのことが書かれているらしいSOFT SKILLSが積読になっているので、ポモドーロ使って集中力を引き出して読み終わりたいですね。
これ読んで興味もった人はぜひ試してみてください。以前の僕と同じで「ポモドーロ否定派」の人もぜひ。